福井にひっそり佇む苔寺の魅力〜緑に包まれる癒しの時間〜
福井県と聞くと、歴史的な「一乗谷朝倉氏遺跡」や、東尋坊の断崖絶壁、恐竜博物館などを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実はこの地には、心静かに苔と向き合える「苔寺」も存在しています。観光地としてはまだそれほど知られていない場所も多く、まさに“知る人ぞ知る”癒しの空間。今回は、福井の苔寺を中心に、その魅力をたっぷりとご紹介します。
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苔伝道師の増田(まっすん)です。
今日は「苔の豆知識」をお伝えしていきます♬
▼ 【大阪・関西万博】に採用され「サンテレビ」に取材されました! ▼
なぜ「苔寺」なのか?苔に癒される理由
苔は、一見すると地味な植物に思われがちですが、その美しさや奥深さに一度魅了されると、多くの人がその世界に惹き込まれていきます。特にお寺の庭園と苔の相性は抜群です。石庭に添えられた苔の柔らかい緑、杉木立の下に広がる苔の絨毯は、訪れる人の心を穏やかにし、静かな時間を与えてくれます。
「苔寺」と呼ばれる場所では、そんな苔の魅力を最大限に感じられる環境が整っており、訪れるたびに新しい発見があります。
福井で出会える苔の名所たち
1. 永平寺の苔庭 〜禅の心とともに〜
福井を代表する寺院といえば、曹洞宗の大本山「永平寺」。この寺の境内は、苔に覆われた美しい庭が広がっています。杉並木の下、静かに生い茂る苔が、訪れる人に禅の世界を感じさせてくれます。とくに雨上がりの日には、苔が瑞々しく輝き、その神秘的な美しさに思わず息を呑むことでしょう。
永平寺では、朝のお勤めや座禅体験も可能です。苔に囲まれた空間で呼吸を整え、無の境地に身を委ねる時間は、日常から離れて心身をリセットするのに最適です。
2. 養浩館庭園 〜福井藩主の別邸に広がる苔〜
福井市中心部に位置する「養浩館庭園」は、江戸時代に福井藩主松平家の別邸として造られた回遊式庭園です。池泉を中心に据えた広大な敷地には、四季折々の植物が配置されていますが、特に注目すべきは苔の存在です。
石と苔、そして水の織りなすコントラストが美しく、見る者を飽きさせません。建物の縁側から眺める庭の風景は、まるで絵画のよう。苔と静寂がつくりだす芸術的な空間は、心の奥深くに残る体験となるでしょう。
3. 大安禅寺 〜苔の中にひっそりと〜
福井市の郊外に佇む「大安禅寺」も、苔を楽しめる穴場スポットです。境内にある庭園は手入れが行き届いており、特に木漏れ日が差し込む時間帯には、苔がふんわりと光を反射して幻想的な雰囲気になります。
このお寺では、法話を聞くこともでき、訪れる人々に「心の拠り所」として親しまれています。苔を眺めながら過ごすひとときは、忙しない日常を忘れさせてくれます。
苔寺巡りの楽しみ方
苔寺巡りには、ちょっとしたコツがあります。
1. 雨の日こそおすすめ
苔は湿度が高いときに最も美しく見えます。晴れの日よりも、しっとりと雨に濡れた日の方が、苔の緑が鮮やかに映えるため、あえて小雨の日を選ぶのもおすすめです。傘をさしながらゆっくりと庭園を歩けば、まるで別世界に迷い込んだかのような感覚を味わえます。
2. 足元をよく見よう
苔は地面に広がる植物なので、目線を下げて観察することで、より多くの発見があります。葉の形や色合い、表面の質感など、小さな違いがとても豊かで、苔の種類ごとに個性があります。
3. カメラを構えるより、五感で感じる
写真を撮るのも楽しいですが、苔の世界は「感じる」ことが大切です。風の音、木々の香り、鳥のさえずり……自然と一体になれるこのひとときは、心のアルバムにそっと残しておきたいものです。
苔寺は、人生を見つめ直す場所
苔寺を歩いていると、不思議と心が落ち着いてきます。緑に包まれた静かな空間の中で、自分の呼吸や思考に意識を向ける時間が生まれます。それはまるで、自然と対話するような感覚。
忙しさに追われる日々の中で、少し立ち止まって「今」に集中する――そんな時間を持つことで、自分自身の内面と向き合うことができるのです。
福井の苔寺は、観光地としての賑やかさは少ないものの、だからこそ“本物の静けさ”がそこにはあります。苔に魅了される人が増えている今、福井の苔寺は新たな癒しスポットとして、もっと注目されてもいい存在です。
まとめ
福井県にある苔寺は、観光地としての知名度はそれほど高くありませんが、だからこそゆったりとした時間の中で苔を堪能できます。永平寺、養浩館庭園、大安禅寺――それぞれが違った苔の表情を見せてくれ、訪れるたびに新しい発見があります。
苔の緑に包まれ、心を整える。そんな静かな旅を、ぜひ福井で体験してみてはいかがでしょうか。
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