ネームタグ、送り状などの同封物を見直す
― テラリウム作家が“作品の余韻”までデザインするということ ―
テラリウム作品を制作する時間は、作家にとって最も集中力と愛情を注ぐ瞬間です。しかし、その作品がお客様の手元に届いた瞬間、本当に伝えたい世界観は十分に届いているでしょうか。
実は、多くの作家が見落としがちなのが「ネームタグ」「送り状」「同封物」といった、作品以外の要素です。
本記事では、テラリウム作家として活動する中で、同封物を見直すことがなぜ重要なのか、そしてどのように整えると価値が高まるのかを、実例とともに詳しく解説します。
1. 同封物は「作品の一部」である
テラリウムは、完成した瞬間がゴールではありません。
購入者が箱を開け、作品を取り出し、説明書を読み、飾り、日々世話をしていく——その一連の体験すべてが「作品体験」です。
ネームタグ、送り状、説明書、ショップカード。
これらは単なる付属物ではなく、作品世界への入り口であり、作家の姿勢を映す鏡でもあります。
-
丁寧に作られたタグ
-
読みやすく、温度のある文章
-
統一感のある紙質や色味
これらが揃っているだけで、「この作家さんは信頼できる」「またこの人から迎えたい」という感情が自然と生まれます。
2. ネームタグを見直す|“名前”は物語の入口
■ なぜネームタグが重要なのか
テラリウムのネームタグは、単なる植物名の表示ではありません。
それは「この作品がどんな存在なのか」を伝える、最初の言葉です。
よくある例として、
-
植物名だけが小さく書かれている
-
手書きだが文字が読みにくい
-
素材や世界観と合っていない
こうしたタグは、せっかくの作品の印象を弱めてしまいます。
■ ネームタグに入れたい要素
最低限、以下の要素を検討するとよいでしょう。
-
作品名(ある場合)
-
使用している苔・植物名(簡易でOK)
-
作家名または屋号
-
ロゴや象徴的なマーク
さらに余裕があれば、
「森の奥を切り取ったような一景」
「雨上がりの渓谷をイメージ」
といった一言の世界観説明があるだけで、作品の深みは格段に増します。
3. 送り状・納品書を「事務書類」で終わらせない
通販や委託販売では、必ず同封される送り状や納品書。
多くの作家が「必要だから入れているだけ」になりがちですが、ここにも大きな可能性があります。
■ 送り状は“最初に目に入る紙”
箱を開けたとき、一番上にあるのは作品ではなく、紙であることが多いです。
つまり、最初の印象を決めるのは送り状なのです。
-
無機質なフォーマット
-
小さな文字
-
余白のないレイアウト
これらは、作品の繊細さと真逆の印象を与えてしまうことがあります。
■ 見直しポイント
-
余白を活かしたレイアウト
-
ロゴや屋号をさりげなく配置
-
「この度はお迎えありがとうございます」という一文
印刷でも手書きでも構いません。
重要なのは、「あなたのために用意しました」という気配が伝わることです。
4. 同封物の定番セットを整える
テラリウム作家としておすすめしたい、基本の同封物セットは以下です。
-
ネームタグ
-
管理・育て方のミニガイド
-
ショップカード(またはプロフィールカード)
-
一言メッセージ
これらを毎回バラバラに用意するのではなく、定番セット化することで、作業効率も品質も安定します。
■ 管理説明書は「安心感」を届ける
苔やテラリウムに不慣れな方ほど、「枯らしたらどうしよう」と不安を感じています。
その不安を和らげるのが、簡潔で優しい管理ガイドです。
-
水やりの頻度(季節別でも可)
-
置き場所の注意
-
困ったときの対処法
専門用語を避け、「〇〇くらい」「△△な感じ」といった感覚的な表現を使うのもポイントです。
5. 同封物は“再会のきっかけ”になる
ショップカードやプロフィールカードは、単なる名刺ではありません。
それは「また会える場所」を示す道しるべです。
-
SNSアカウント
-
オンラインショップ
-
展示やイベントの案内
すべてを詰め込む必要はありません。
むしろ、「気になったらここへ」という一点集中のほうが印象に残ります。
6. 世界観の統一が、作家としての信頼をつくる
ネームタグ、送り状、説明書、カード。
それぞれが別々のデザイン、別々のトーンだと、無意識のうちに「ちぐはぐさ」が伝わります。
-
紙の色味を揃える
-
フォントの雰囲気を合わせる
-
言葉遣いを統一する
これだけで、「この人は自分の世界を大切にしている作家だ」という信頼が生まれます。
7. 作品を手放す不安を、同封物が支えてくれる
作家にとって、作品を送り出すことは少なからず不安を伴います。
ちゃんと届くだろうか。大切にしてもらえるだろうか。
その不安を軽くしてくれるのも、実は同封物です。
丁寧に整えられた紙たちは、作家の想いを代弁し続けてくれる存在になります。
おわりに|見直すことは、削ることではない
ネームタグや送り状を見直すというと、「手間が増える」「コストがかかる」と感じるかもしれません。
しかし実際には、本当に必要なものを選び、余計なものを削る作業でもあります。
作品の魅力を引き立て、
作家自身の姿勢を伝え、
次の出会いへとつなげる。
同封物は、テラリウム作家にとっての静かな営業ツールであり、作品の余韻そのものです。
一度、机の上に今使っている同封物をすべて並べてみてください。
そこから見えてくるものが、次のステージへのヒントになるはずです。
苔伝道師 公式まとめ ▶ https://lit.link/mossasago
半年間、
本気で「好きなことを仕事にしたい方」だけ
募集しております。
↓
――――――――――――――――――――――――――――
兵庫県の苔 テラリウムなら
ちいさな苔屋さん
代表 増田 真人(苔伝道師・作家名ずいげん)
■本店(加古川)
〒675-0066 兵庫県加古川市加古川町寺家町621 JAビル2F(エリンサーブ内)
TEL:079-427-3103(月水金のみ対応)
■兵庫苔ラボ(生野)
〒679-3321 兵庫県朝来市生野町新町1119
▼公式サイト・SNS・関連事業
HP|苔屋本店
Instagram|@moss.asago
Facebook|増田真人
苔ラボ|苔の研究拠点
ブログ|苔ラボブログ
苔リトリートツアー|兵庫五国苔リトリート
兵庫 テラリウム協会|公式ページ
――――――――――――――――――――――――――――




