
苔とラウンドアップ:除草剤の影響と苔の生育へのリスク
はじめに
苔(コケ)は、庭や自然の風景に趣を加え、しっとりとした美しさをもたらします。しかし、庭や畑の管理において、雑草対策としてラウンドアップ(グリホサート系除草剤)を使用する人も多いでしょう。では、この除草剤は苔にどのような影響を与えるのでしょうか?また、苔を育てる環境ではどのように対応すればよいのでしょうか?この記事では、ラウンドアップと苔の関係について詳しく解説し、安全な苔の管理方法についても紹介します。
兵庫県(関西)の苔テラリウムワークショップ体験&販売なら「ちいさな苔屋さん」
苔伝道師の増田(まっすん)です。

今日は「苔の豆知識」をお伝えしていきます♬
▼ 【大阪・関西万博】に採用され「サンテレビ」に取材されました! ▼
ラウンドアップとは?
ラウンドアップは、世界的に広く使用されている除草剤で、その主成分は「グリホサート(Glyphosate)」です。グリホサートは、植物の成長を阻害することで雑草を枯らす仕組みになっており、非選択性の除草剤として分類されます。つまり、対象となる植物を選ばず、広範囲の植物に影響を及ぼすのが特徴です。
ラウンドアップの主な特性
- 非選択性の効果
- ほとんどの植物に対して効果を発揮し、根まで枯らす。
- 土壌中での分解
- 比較的早く分解されるとされているが、環境条件によって異なる。
- 葉面吸収型
- 植物の葉や茎から吸収され、根にまで作用する。
ラウンドアップは苔に影響するのか?
ラウンドアップは一般的に「種子植物」に効果があるとされており、シダ植物やコケ植物には直接的な影響は少ないと考えられています。しかし、これは苔にとって安全という意味ではありません。いくつかの研究や実験結果から、ラウンドアップが苔の生育に影響を及ぼす可能性があることが指摘されています。
1. グリホサートの間接的な影響
苔は、光合成を行うために表面に水分を保持しやすい構造を持っています。そのため、ラウンドアップが飛散すると、苔の表面に付着しやすく、間接的にダメージを受ける可能性があります。特に、高濃度のラウンドアップがかかると、乾燥や成長阻害が起こることがあります。
2. 添加剤による影響
ラウンドアップには、グリホサート以外にも様々な添加剤が含まれています。これらの成分が苔の細胞に悪影響を及ぼし、変色や枯死の原因になることがあります。特に「界面活性剤」などは、苔の表面に付着し、水分の吸収を妨げることでダメージを与えることが分かっています。
3. 土壌微生物への影響
苔は、土壌の微生物との共生関係によって健康に育ちます。しかし、ラウンドアップが土壌に浸透すると、微生物のバランスが崩れ、苔の生育環境が悪化する可能性があります。特に、土壌の有益な細菌や菌類が減少すると、苔の成長が阻害されることがあります。
苔を守るための除草対策
苔を育てたい環境でラウンドアップを使用する場合、以下の点に注意することで、影響を最小限に抑えることができます。
1. 物理的な除草方法を優先する
苔を守りながら雑草を取り除きたい場合、まずは物理的な除草方法を試しましょう。
- 手作業での除草:根ごと引き抜く
- 除草シートの活用:雑草の発芽を防ぐ
- 熱湯をかける:雑草を枯らす自然な方法
2. ラウンドアップをスポット使用する
苔の周囲にラウンドアップを使用する場合、以下の方法を試してみてください。
- 直接噴霧しない:苔にかからないようにピンポイントで雑草に塗布する
- 刷毛やスポンジを使う:液剤を雑草の葉に直接塗布
- 風のない日に散布する:飛散を防ぐため、風が穏やかな日に使用
3. 低濃度での使用を検討する
ラウンドアップは通常の推奨濃度でも強力な除草効果を持っています。苔の近くで使用する場合は、さらに希釈して使うことで影響を軽減できる可能性があります。
4. 天然由来の除草剤を利用する
近年では、酢酸(お酢)や自然由来の成分を使った除草剤も販売されています。これらは苔に対するダメージが少ないため、環境に優しい選択肢として検討する価値があります。
苔がダメージを受けた場合の回復方法
万が一、ラウンドアップの影響で苔がダメージを受けた場合、以下の方法で回復を試みましょう。
1. 水分を十分に与える
ラウンドアップの影響で乾燥しがちになった苔には、霧吹きで水を与え、湿度を高めることで回復を促すことができます。
2. 影響を受けた部分を取り除く
枯れてしまった部分はできるだけ取り除き、新しい苔の成長を促しましょう。
3. 腐葉土やピートモスを使って土壌改良
ラウンドアップによってダメージを受けた土壌には、腐葉土やピートモスを混ぜて微生物の活性を促すことで、苔が根付きやすい環境を作ることができます。
まとめ
ラウンドアップは強力な除草剤ですが、苔に対しても少なからず影響を与える可能性があります。特に、飛散や添加剤の影響を考慮しながら、慎重に使用することが重要です。苔のある庭や環境を守るためには、物理的な除草や天然成分を使った対策を優先し、除草剤の使用を最小限に抑えることが理想的です。
苔を美しく育てながら、雑草対策を行うための工夫を凝らし、より良い庭づくりを目指していきましょう。

▼ 「苔テラリウムのマスター講座」はこちら! ▼
▼ 「苔テラリウム」ワークショップご予約はこちら! ▼
▼ 「苔リトリートツアー」はこちら! ▼