多肉植物の正しい水のやり方
~失敗しない管理方法と四季のポイント~
はじめに
多肉植物を育てるうえで最も重要で、かつ失敗しやすいのが「水やり」です。
多肉植物は乾燥地帯が原産のものが多く、葉や茎に水分を蓄える性質を持っています。そのため「乾燥に強い=水やり不要」と誤解されがちですが、実際には適切なタイミングと方法で水を与えることが健康に育てるためのカギとなります。
逆に間違った水やりをすると「根腐れ」や「葉のしわしわ化」「枯死」に直結してしまいます。この記事では、多肉植物の水やりについて徹底的に解説します。
多肉植物の水やりの基本
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土が完全に乾いてから与える
常に湿っていると根腐れの原因に。指で触って乾いているか確認。 -
鉢底から水が出るまでたっぷり与える
中途半端な水やりは根が表面に集中し、弱い株になる。 -
水やり後は風通しを良くする
蒸れを防ぎ、病気やカビを防止できる。 -
葉や茎に水をためない
特にロゼット型は葉の間に水が溜まりやすく、腐りの原因に。
季節ごとの水やり
春(3〜5月)成長期
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生育が活発になるため、水をよく吸う。
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土が乾いたらたっぷり。週1〜2回が目安。
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植え替えや株分け後も適度に与える。
夏(6〜8月)休眠期
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高温で根が弱りやすい。
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水やりは月1〜2回程度。夕方や朝に与えると蒸発が和らぐ。
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直射日光で蒸れやすいため、水やり後の通気性に注意。
秋(9〜11月)成長期
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春と同様に元気に育つ。
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水やりは週1〜2回、乾いたらしっかり与える。
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冬に備えて株を充実させる大切な時期。
冬(12〜2月)休眠・低温期
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気温が下がり根が活動しにくい。
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水やりは控えめに。月1回〜断水気味で管理。
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室内管理でも夜間低温に注意。
鉢や用土による違い
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素焼き鉢 → 通気性が良く乾きやすいため、やや水やり頻度を増やす。
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プラスチック鉢 → 水が乾きにくいため、頻度を減らす。
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水はけの良い土 → 多肉植物に最適。乾きが早いので観察が必要。
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保水性の高い土 → 根腐れしやすいため注意。
品種ごとの違い
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エケベリア属
成長期(春秋)は水を好む。夏と冬は断水気味に。 -
ハオルチア属
比較的耐陰性があり、通年で少しずつ水を必要とする。
特に夏は乾燥しすぎないよう注意。 -
セダム属
丈夫で乾燥に強いが、育成期はしっかり与える。 -
アエオニウム属
冬型種。夏は休眠するため断水、秋冬春にしっかり水を与える。
水やりで失敗しやすいケース
1. 過湿による根腐れ
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毎日少しずつ与える → 常に湿って根が腐る。
👉 対策:必ず土が乾いてからたっぷり。
2. 葉に水がたまる
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ロゼット型の中心に水が溜まると腐敗。
👉 対策:上からでなく株元に注ぐ。
3. 季節に合わせない
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夏や冬も春秋と同じように与える → 枯れる原因。
👉 対策:成長サイクルを知って水やりを調整。
4. 室内管理で乾きが遅い
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乾いていないのに与えてしまう。
👉 対策:鉢を持ち上げて重さで確認。
正しい水やりのコツ
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「乾いたらたっぷり」を徹底
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季節ごとのメリハリを意識
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株の様子を観察する習慣を持つ
- 葉がしわしわ → 水不足
- 根元が黒い → 水のやりすぎ -
時間帯を選ぶ
- 夏は夕方、春秋は午前中が最適。 -
水の質も意識
- 水道水でOKだが、カルキを飛ばした水ならなお良い。
室内と屋外での違い
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屋外管理:風通し良く乾きやすい → 水やり頻度はやや多め。
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室内管理:乾きにくい → 水やりは少なめ、通気性を意識。
水やりに便利な道具
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細口ジョウロ → ロゼットの隙間に入れずに根元へ注げる。
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霧吹き → 発芽直後の苗や葉挿しに便利。
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スポイト → 小さな鉢の部分的な水やりに最適。
まとめ
多肉植物の水のやり方は、
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「乾いたらたっぷり」が基本
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季節ごとにメリハリをつける
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鉢や品種によって調整が必要
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観察して葉や根のサインを読む
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与えすぎより控えめを意識
というのが大切なポイントです。
初心者は特に「水やりしすぎ」で失敗しやすいため、乾燥を恐れず「与えるより待つ」姿勢が成功の秘訣です。
美しい姿を保つためにも、今日から正しい水やりを意識して、健やかな多肉植物ライフを楽しんでみてください。
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