多肉植物の株分け完全ガイド ― 正しい方法と長く育てるためのコツ

多肉植物の株分け完全ガイド ― 正しい方法と長く育てるためのコツ

はじめに

多肉植物は葉挿しや挿し芽などさまざまな増やし方がありますが、「株分け」も非常に有効な方法です。
特に群生するタイプや子株を多く出す種類は、株分けを行うことで見た目が整い、新しい鉢でも元気に育てることができます。

この記事では、初心者でも挑戦できる「株分け」の基本から、品種ごとのコツ、失敗しないための注意点まで詳しく解説します。


株分けとは?

株分けとは、1つの株が成長して増えた子株や分岐した部分を切り分け、独立した株として植え直す方法です。
自然に増えた株を人の手で整理してあげることで、親株の負担を減らし、全体を健康に保つ効果もあります。

株分けのメリット

  1. 見た目がすっきりする
     群生して鉢がいっぱいになった株を整理できる。

  2. 親株の負担を軽減
     栄養を奪い合う状態を改善できる。

  3. 新しい株が得られる
     友人に分けたり、寄せ植えに活用できる。

  4. 寿命を延ばせる
     古い株も株分けで更新することで長く楽しめる。


株分けに適した多肉植物

  • エケベリア:子株がロゼットの周囲に出やすい。

  • セダム:群生するタイプが多く、株分けしやすい。

  • ハオルチア類:株元から子株が出る。

  • アロエ:根元に子株を出す。

  • クラッスラ類(金のなる木など):枝分かれした部分を分けやすい。


株分けの適した時期

  • 春(3〜5月)、**秋(9〜11月)**が最適。

  • 成長期のため、株がダメージから回復しやすい。

  • 真夏や真冬は株が弱りやすく、株分けには不向き。


株分けの準備

用意するもの

  • 清潔なハサミやナイフ

  • 新しい鉢(素焼き鉢がおすすめ)

  • 多肉植物用の土(水はけの良いもの)

  • 根をほぐすための割り箸やピンセット

  • 殺菌剤や消毒用アルコール(切り口保護用)


株分けの手順

1. 鉢から株を取り出す

  • 株元を持ち、鉢を逆さにして優しく取り出す。

  • 根が回っている場合は鉢を軽く叩いて外す。

2. 土を落とす

  • 根をほぐし、余分な土を落とす。

  • 病気や腐った根があればカット。

3. 子株を見つける

  • 親株の根元や周囲に出ている子株を確認。

  • 大きさが3cm以上あれば分けやすい。

4. 子株を切り分ける

  • 清潔なハサミで子株を切り離す。

  • 根がついていればそのまま植えられる。

  • 根がない場合は、数日乾かしてから植える。

5. 新しい鉢に植える

  • 水はけの良い土を入れ、株を安定させる。

  • 根を広げるように配置。

6. 水やりは控える

  • 植え付け直後は水を与えず、1週間程度してから少しずつ。


株分けの注意点

  1. 切り口を乾かす
     切り口が乾かないうちに植えると腐敗の原因に。

  2. 無理に小さな子株を外さない
     未成熟な株は根付かずに枯れることもある。

  3. 消毒を忘れない
     ハサミや切り口の殺菌で病気を防ぐ。

  4. 植え替え後は日陰管理
     直射日光は避け、株が落ち着くまで半日陰に置く。


品種別の株分けのコツ

エケベリア

  • 子株は親株の周りに自然にできる。

  • 大きめの子株を選んで分けると成功率が高い。

セダム

  • 茎が伸びやすく、茎ごとに分ける感覚でOK。

  • 細かい品種は株ごと土を割って分けてもよい。

ハオルチア

  • 株元に子株が出る。根付きの子株を切り分けて植える。

  • 光に弱いので、植え替え後は明るい日陰で養生。

アロエ

  • 根元に子株が出ることが多い。

  • しっかり根がついた子株を分ければ簡単。

クラッスラ(金のなる木など)

  • 分岐した枝を切り、挿し木のように利用できる。


株分け後の管理

  • 水やり:1週間後に軽く与える。その後は通常の管理に。

  • 置き場所:直射日光を避け、半日陰で1〜2週間養生。

  • 肥料:根が安定してから少量与える。

  • 観察:葉のしわや根付き具合をこまめに確認。


株分けの失敗例

  • 小さすぎる子株を分けて根付かずに枯れる。

  • 植え替え直後に水を与えすぎて腐る。

  • 真夏に株分けして蒸れて枯れる。

→ 株の大きさ・時期・水管理を意識すれば防げる。


株分けを楽しむポイント

  • 新しい鉢にかわいい寄せ植えを作れる。

  • 友人や家族におすそ分けできる。

  • 成長のサイクルを実感できる。

株分けは単なるメンテナンスではなく、「多肉をシェアする喜び」でもあります。


まとめ

多肉植物の株分けは、

  • 親株の健康維持

  • 鉢の整理

  • 新しい株を育てる楽しみ

を兼ね備えた大切な作業です。

春や秋の成長期に行えば成功率が高く、適切な手順を踏めば初心者でも簡単に挑戦できます。
株分けした多肉は、新しい環境で再び成長し、季節ごとの色や花を楽しませてくれるでしょう。

「株分け=株のリフレッシュ」
ぜひ気軽に実践して、長く元気に多肉植物を育ててみてください。

 

 

苔伝道師 公式まとめ ▶ https://lit.link/mossasago

半年間、
本気で「好きなことを仕事にしたい方」だけ
募集しております。

半年間で【テラリウム作家】を目指す独立起業講座

――――――――――――――――――――――――――――
兵庫県の苔テラリウムなら
ちいさな苔屋さん

代表 増田 真人(苔伝道師・作家名ずいげん)

■本店(加古川
〒675-0066 兵庫県加古川市加古川町寺家町621 JAビル2F(エリンサーブ内)
TEL:079-427-3103(月水金のみ対応)

■兵庫苔ラボ(生野)
〒679-3321 兵庫県朝来市生野町新町1119

▼公式サイト・SNS・関連事業
HP|苔屋本店
Instagram@moss.asago
Facebook増田真人
苔ラボ|苔の研究拠点
ブログ|苔ラボブログ
苔リトリートツアー|兵庫五国苔リトリート
兵庫テラリウム協会|公式ページ
――――――――――――――――――――――――――――