苔テラリウムと雑草:共生か?それとも敵か?
苔テラリウムを作る際、多くの人が「苔の美しさ」を最大限に活かすことにこだわります。しかし、しばらくすると「雑草」が生えてくることがあります。せっかくのテラリウムに、意図しない植物が生えてきたら、どうすればいいのでしょうか?今回は、苔テラリウムと雑草の関係について深く掘り下げ、共生の可能性と管理のポイントについて解説します。
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苔伝道師の増田(まっすん)です。
今日は「苔の豆知識」をお伝えしていきます♬
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1. 苔テラリウムに雑草が生える理由
苔テラリウムの中で雑草が生えるのには、いくつかの原因があります。
① 土や苔に雑草の種が混ざっている
苔を採取したり、購入した際に、小さな種子が紛れ込んでいることがあります。特に、自然採取した苔には目に見えない雑草の種が付着していることが多く、テラリウム内の湿度と温度の条件が揃うと発芽してしまいます。
② 風や水による種の侵入
屋外で苔テラリウムを管理していると、風で運ばれた種が入り込むことがあります。また、水や霧吹きの際に、外部から雑草の種が持ち込まれることも考えられます。
③ 肥料や土の栄養分
苔は栄養分の少ない環境でも育ちますが、雑草の中には栄養分を求めて成長するものもあります。特に栄養分の多い土を使うと、雑草が発芽しやすくなります。
2. 苔テラリウムに生えやすい雑草の種類
テラリウムに生える雑草は主に以下のような種類があります。
① スズメノカタビラ
小さなイネ科の雑草で、湿度の高い環境で発芽しやすいです。根が浅いため抜きやすいですが、放っておくと種をまいて増えることがあります。
② タンポポ
タンポポの種はとても軽く、風に乗ってどこからでもやってきます。根が深く、取り除くのが難しいため、見つけ次第すぐに対処するのが大切です。
③ ハコベ
小さな白い花をつける雑草で、苔の間にひっそりと育つことがあります。見た目は可愛らしいですが、繁殖力が強いため放置すると苔を覆ってしまうことも。
④ カタバミ
ハート型の葉が特徴のカタバミは、テラリウムの中でも成長しやすい植物の一つです。根がしっかりしているため、抜いてもまた生えてくることが多いです。
3. 苔テラリウムの雑草管理:除去すべきか、共生すべきか?
① 完全に雑草を取り除く方法
美しい苔テラリウムを保ちたい場合は、雑草を見つけ次第、除去するのが基本です。
- 手作業で抜く:小さなピンセットや毛抜きを使って、根ごと取り除きましょう。
- 乾燥を利用する:苔に適した湿度を保ちながら、雑草の発芽を防ぐために適度に乾燥させることも有効です。
- 熱湯殺菌:土や苔を使用する前に、熱湯をかけて雑草の種を殺菌するのも一つの方法です。
② 雑草を利用する方法
実は、雑草をすべて取り除くのではなく、苔と共生させるという考え方もあります。
- 小さな草花をアクセントに:例えば、ハコベやカタバミのような小さな雑草は、苔の中で自然な風景を作る要素として活かせます。
- 生態系のバランスを取る:苔と雑草が共生することで、より自然に近いテラリウムが作れます。
4. 雑草が生えにくい苔テラリウムの作り方
雑草を最初から防ぐための工夫も重要です。
① 使用する土や苔を選ぶ
- 購入する際に、雑草の種が混ざっていないかをチェック。
- 熱湯や冷凍処理で雑草の種を殺菌。
② 環境を整える
- テラリウムの蓋をしっかり閉じて、外部からの種の侵入を防ぐ。
- 過剰な湿度や栄養分を抑えることで、雑草の成長を抑える。
5. まとめ:苔テラリウムと雑草の関係を楽しもう
苔テラリウムの雑草は、一見すると「邪魔者」ですが、見方を変えれば「自然の一部」として楽しむこともできます。完全に雑草を取り除くことにこだわるのではなく、適度に管理しながら共生の美しさを楽しんでみてはいかがでしょうか?
雑草とうまく付き合いながら、苔テラリウムをより魅力的なものにしていきましょう!
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