宍粟市は兵庫県の北西部に位置し、豊かな自然環境が広がるエリアです。その中でも特に注目されるのが「赤西渓谷」と「原不動滝」です。これらのスポットは、苔が生い茂る美しい風景が特徴的で、四季折々の景観が訪れる人々を魅了しています。

苔伝道師の増田（まっすん）です。

今日は「苔スポットの豆知識」をお伝えしていきます♬

▼　【関西・大阪万博】に採用され「サンテレビ」に取材されました！　▼

赤西渓谷

赤西渓谷は、宍粟市の南東部に位置し、清らかな赤西川が流れる静かな渓谷です。この渓谷は、手つかずの自然が色濃く残り、古木や石、岩場には多様な苔が育ち、その緑が生き生きとした生命力を感じさせます。苔の種類も豊富で、訪れるたびに異なる苔の成長や変化を楽しむことができます。春から夏にかけては新緑と苔の鮮やかなコントラストが美しく、秋になると紅葉と苔の絶妙な組み合わせが楽しめます。冬の静寂の中では、霜が降りた苔の姿も趣深いものです。

赤西渓谷には整備されたハイキングコースがあり、渓流沿いを散策しながら苔をじっくり観察することができます。また、苔を愛する人々にとっては、苔テラリウムや苔玉の素材を学ぶ絶好の場所でもあります。渓谷の冷涼な気候と湿度は、苔の成長に最適な環境を提供しており、自然の中でその繁殖力を感じることができます。

原不動滝

赤西渓谷の魅力に加え、訪れるべきもう一つのスポットが「原不動滝」です。宍粟市の名所であるこの滝は、兵庫県内最大級の落差を誇り、観光地としても知られています。この滝は三段にわたって流れ落ち、その総落差は約88メートルに達します。滝周辺には苔むした岩場や木々が点在し、湿った空気が苔の成長を促進しています。特に滝壺周辺では、しっとりとした苔が広がる独特の風景を楽しむことができます。

滝の周りには遊歩道が整備されており、滝を間近で見ることができる展望台もあります。この遊歩道を歩くと、滝の轟音とともに苔の香りが漂い、自然と一体になる感覚を味わうことができます。滝の水しぶきと苔のコントラストが美しく、訪れる人々に神秘的な印象を与えます。特に雨上がりの時期には、苔が水をたっぷり吸い込み、鮮やかな緑色に輝く姿を見せます。

宍粟市と苔の魅力

宍粟市は古くから自然との共生が大切にされてきた地域であり、その自然環境の中で苔は重要な存在です。苔は、湿潤な気候や清らかな水源に恵まれた地域でこそその美しさを発揮します。赤西渓谷や原不動滝のように、苔が豊富に育つ場所では、季節ごとに異なる苔の姿を見ることができ、訪れるたびに新たな発見があります。

また、苔は宍粟市の自然観光においても重要な要素です。自然をテーマにした観光は、都市部では味わえない癒しやリフレッシュ効果をもたらします。苔の観察は、心を落ち着け、時間の流れをゆったりと感じさせてくれます。苔テラリウムや苔玉の人気が高まる中で、宍粟市の苔の美しさやその育成環境を学ぶことは、自然愛好家やガーデニング愛好者にとって貴重な体験となるでしょう。

さらに、宍粟市ではエコツーリズムが盛んに行われており、自然環境を保護しながら観光資源として活用する取り組みが進んでいます。苔をはじめとする自然資源を観光に生かすことで、訪れる人々に自然の大切さや美しさを再認識してもらうことができます。